【中国語】「只好」と「只能」の違いと用法を解説

文法・構文

「〜しかない」という意味の只好と只能。似ているのですが、ニュアンスや使い所が異なります。本記事ではこの二つの解説を行います。

ちなみに「只」がつく中国語は他にもあって一見すると覚えるのが大変そうですが、「只」は元々「ただ〜だけだ」という意味なので、そこから連想させて他の只がつく単語を覚えていくのも一つの手です。

同じく只がつく「只要」と「只有」の記事はこちらで紹介しています。

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只好

(简/繁)只好

(拼音)zhǐhǎo
(品詞)副詞
(日本語)やむをえず〜しかない

他に方法がなく、これしかすることができないという状況で使うのがこの「只好」。副詞のため、動詞の前に置きます。「只好」のあとにやむを得ずやることを言います。話し手の気持ちとしては乗り気ではないけど、これしか方法がないのでこれをやるしかない。とネガティブな感情がこもっています

「好」とついているのでいいイメージがありますが、実際は後ろ向きな気持ちのときに使うものなので、間違えないように気をつけてください。

■例文

(简)今天我发烧了,只好请假
(繁)今天我發燒了,只好請假
今日は熱が出たので、休むしかない。

(简)外面下大雨,只好在家玩儿
(繁)外面下大雨,只好在家玩
外は大雨が降っているので、仕方なく家で遊ぶしかない。

(简)忘了带钱包来,我只好跟朋友借钱
(繁)忘了帶錢包來,我只好跟朋友借錢
財布を持ってくるのを忘れたので、やむを得ず友人にお金を借りるしかない。

只能

(简/繁)只能

(拼音)zhǐnéng
(品詞)副詞
(日本語)せいぜい〜するしかない、〜しかない

先ほどの只好と似ているのがこの只能。只好と違い、只能に特にネガティブなところはありません。単純にできることはこれしかないと事実を述べるときに使うのがこの只能です。

「只好」「只能」は内容によってはどちらも使うことができますが、上記の理由から文章のニュアンスは変わってきます。また、只能は自分相手両方に使うことができますが、只好は自分のことを言うときにしか使えません。

■例文

(简/繁)我朋友一直哭,我只能安慰他
友達がずっと泣いてるが、慰めるしかできない。
※只好を使うと文の内容がおかしくなるため、只好は使えない。

(简)自己的健康,只能自己照顾
(繁)自己的健康,只能自己照顧
自分の健康は自分で気をつける
※只好に置き換えると、話し手はしたくないがせざるを得ないニュアンスとなる。

(简)我没钱,只能努力工作赚钱
(繁)我沒錢,只能努力工作賺錢
私はお金がないので、努力して働いて稼ぐしかない。
※只好に置き換えると話し手は働きたくないけれどせざるを得ないニュアンスとなる。

(简)你没钱,只能努力工作赚钱吧
(繁)你沒錢,只能努力工作賺錢吧
あなたはお金がないのだから、努力して働いて稼ぐしかないでしょう。
※先ほどの例文の主語を「你」に変えた場合、只好を使うことはできない。

単語帳

例文で使用した単語はこちら

中国語(简) 中国語(繁) 発音 品詞 日本語
发烧 發燒 fāshāo 動詞 熱が出る
请假 請假 qǐngjià 動詞 休みを取る
安慰 安慰 ānwèi 動詞 慰める
照顾 照顧 zhàogù 動詞 配慮する、世話をする

 

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