【中国語】可能補語:方向補語と結果補語を使った可能表現

基礎編

否定形(「沒」と「不」の違い)

まず、下記の単語を見てください。

听懂(聽懂)」
「听懂(聽懂)」

どちらも否定形ですが、この2つの違いは何なのでしょうか。そもそも「沒」は過去のことに対して使用し、「听不懂(聽不懂)」は可能性の否定なので「できるかできないか」と可能性に重点を置いています。

以上から先ほどの例は下記の意味になります。

「没听懂(沒聽懂)」→聞いたけどわからなかった。
「听不懂(聽不懂)」→(聞いた聞いていないにかかわらず)わからない。

「没听懂(沒聽懂)」は「聞いた」という過去に起こったことや行動に焦点を当てているのに対し、「听不懂(聽不懂)」は「わからない」という可能か否かに焦点を当てています。

どちらも日本語に翻訳するとどちらも同じなので、わかりにくいかもしれません。ニュアンスの問題なので、たくさんネイティブが使っているのを聞いて体感するのがいいかと思います。

「能」「不能」との違い

ネイティブからすると同じ意味という方も多いですが、よくよく聞いてみると、慣用句的にこの単語のときはよく「能」を使う、この単語のときは「得/不」を使う。というルールのようなものがあります。さらにどちらを使うかは地域差がある場合もあるようなので、そこまで神経質になって違いを気にする必要はないでしょう。

「能」の使い方は下記の記事で紹介しています。

ちなみによく「吃不下」「吃不完」の違いがわかりにくいと躓く方がよくいらっしゃいますが、ニュアンスの違いは以下のようになります。

「吃不下」→(お腹いっぱいで食べ物がもう入らない状態)食べれない、食べ切れない
「吃不完」→食べ切れない(食べ物の量が多くて食べ終われないイメージ。お腹いっぱいかどうかは関係ない)

単語帳

例文で使用した単語はこちら

中国語(简) 中国語(繁) 発音 品詞 日本語
sāi 動詞 ふさぐ、詰め込む
裤子 褲子 kùzi 名詞 ズボン

 

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